260608
日本史【12】荘園公領制(平安3)
・土地には、「公領(公地)」と「荘園(私有地)」がある。
・荘園公領制・・「公領(公)」と「荘園(私)」が入り交じり、重層的に管理された体制のこと
★「公領」について
<9~10C初の公領>
・公領(国衙領)・・国司(国)の支配地域=荘園(私有地)ではない所、口分田。
(国衙:国司のいる役所)
・班田収授法が浮浪、逃亡などでうまく機能せず。→直営田が生まれる。
・直営田・・空いた班田、土地を貴族が勝手に使い収入を得ること。
(直営田の例)
・公営田(くえいでん)(大宰府の財源。勝手に使う。)
・官田 (政府役所)
・勅旨田(天皇)
→国家に収入が入らない
↓↓
①禁止:延喜の荘園整理令《902年》(醍醐天皇)
②最後の班田実施→失敗
↓↓
「土地制度の大転換」が必要・・!
<10C半以降の公領>
荘園公領制
・名(みょう)・・口分田をいくつかまとめて、ある程度大きな一まとまりの土地にしたもの。
・田堵(たと)・・有力農民
・国司は、田堵に、名(土地)の経営を任せる。
・大名田堵(だいみょうたと)・・大規模経営を行なう田堵のこと。
・国司は農民一人ずつから税金を取るのではなく、田堵からまとめて取る。
国司
↑
郡司(ぐんじ)、郷司(ごうじ)、保司(ほじ)
税金の名前が租庸調から→「官物(かんもつ)(米)」、「臨時雑役(りんじぞうやく)(労役)」になる。
↑
田堵
↑
作人(耕作者)、下人・所従(隷属民)
<国司の実態>
国司は儲かるようになってくる。(都に一定額を納めれば、あとは自分のものにできるため。)
国司の地位が売買されるようになる。
→売官売位(ばいかんばいい)
賄賂を送って国司になる。
(寺社の修築をやる、私財を投じるなど)
・成功(じょうごう)・・国司になる。(1回目)
・重任(ちょうにん)・・任期を延長。もう一度同じ国の国司に任命してもらう。(2回目以降)
・遙任(ようにん)・・任国に赴任しない国司。目代(もくだい)(代理人)を派遣する。
※実際には在庁官人(ざいちょうかんじん)(地元の役人=郡司・郷司など)が政治を行なう。
・受領(ずりょう)・・任国に赴任する国司
下級・強欲貴族
ex 藤原元命(ふじわらのもとなが)
「尾張国郡司百姓等解文(おわりのくに・ぐんじ・ひゃくせいら・げぶみ)」《988》で訴えられる。
★「私有地(荘園)」について
<荘園の発生>・・「初期荘園」
・荘園は私有地。公地公民の例外の土地のこと。
・荘園には「初期荘園(墾田地系荘園)」と「寄進地系荘園」がある。
・奈良時代の墾田永年私財法《743》により、「初期荘園」が発生。大貴族や大寺社などが経営。
・このころは輸租田で、税金の義務があった。
・平安時代には衰退し、延喜の荘園整理令《902》でなくなる。
<荘園の開発>・・「寄進地系荘園」
・大名田堵なども開墾を行なうようになる→開発領主(土地の持ち主)になる。
・国司の税金の圧力から逃れるため、都にいる貴族や寺社に寄進する。(土地を寄付する。所有権を渡す。)
・開発領主は寄進後、荘官(現地管理人)になる。
→寄進地系荘園(寄進した荘園)の誕生
<寄進地系荘園>
・荘園領主(本家、領家)・・都にいる土地の所有者
・本所(ほんじょ)・・荘園への実質的支配権を持つ
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[都]
・本家(ほんけ)(身分の高い貴族など)
↑↑
↑↑(再寄進)
・領家(りょうけ)(身分の低い貴族など)
↑↑
↑↑(寄進)
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[現地]
・荘官(元・田堵で開発領主)
(=預所・あずかりどころ、下司・げし、公文・くもん)
↑↑
(税金の種類)
・年貢(米)←(元・租)
・公事(くじ)(米以外の物)←(元・庸調)
・夫役(ぶやく・ぶえき)(労役)←(元・雑徭)
(10C半ば平安~19C江戸まで続く)
↑↑
・田堵(有力農民。後に名主(みょうしゅ)と呼ばれる)
荘官と契約し、名(名田)を耕作する。
↑↑
・作人(耕作民)、下人・所従(隷属民)
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・荘官は荘園領主に寄進した見返りに「特権」をもらう。
→「不輸不入の権」
国司の圧力に対抗する。
・不輸の権・・税の免除(寄進することで、その土地は不輸租田に変わる)
・不入の権・・役人(検田使)の立入を拒否できる
※税金を国司に払うより、荘園領主(貴族)に払う方が安くすむ。
寄進地系荘園の発展
↓↓
藤原氏(貴族)が繁栄
↓↓
藤原氏の財源をつぶしたい。
「延久の荘園整理令《1069》」を発布。後三条天皇。
=貴族に寄進せず、国司(天皇)に払いなさい。
↓↓
天皇の政治復活。(院政など)