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世界史【31】帝国主義の時代

世界史【31】帝国主義の時代


31ーキーワード
(英)ディズレーリ(保)。インド帝国。スエズ運河+キプロス島。
(仏)第三共和政。
(独)ビスマルク⇒皇帝ヴィルヘルム2世。3B政策。
(露)第1次ロシア革命⇒十月宣言(ウィッテ)⇒社会主義の政党。ボリシェヴィキ(レーニン)、 メンシェヴィキ。
(米)カリブ海政策。米西戦争(25代マッキンリー)。棍棒外交(26代S・ローズヴェルト)。宣教師外交(27代ウィルソン)


31ーガイダンス
・欧米各国で帝国主義(植民地獲得)、労働運動が起こる。
(理由)
・第2次産業革命(19C後)⇒英以外の欧米。重化学・石油・電力。生産増大。独占資本が銀行と結びつく。
・1870年代世界的不況。⇒植民地(市場、原料供給、資本輸出)を求めて帝国主義へ。
31ー1 帝国主義イギリス
31ー2 帝国主義フランス
31ー3 帝国主義ドイツ
31ー4 帝国主義ロシア
31ー5 帝国主義アメリカ


31ー1 帝国主義イギリス
①英の方向転換
首相ディズレーリ(保守党)
自由貿易から⇒帝国主義(植民地獲得)へ方向転換。

インドへの道を確保(エジプトルートと南アフリカルート)
スエズ運河株式買収、インド帝国の完成
・ベルリン会議への参加
キプロス島の統治権を獲得。=スエズ運河の真上の島。

植民地相:ジョゼフ=チェンバレン(保守党)
南アフリカ戦争。英の支配下においた。

・対外政策にお金を費やしたい。国内にお金を使いたくない・・。
↓↓
自由党内閣の時
・議会法の制定
上院・下院のうち、下院(一般市民の代表者)の優位を確立。

・アイルランド自治法
WW1で延期⇒イースター蜂起(シン・フェイン党も参加)

・自治領(白人が支配層の地域)を形成していく
カナダ⇒オーストラリア⇒NZ⇒南アフリカ

②英・労働運動
英・社会主義運動の高まり
フェビアン協会
知識人中心。ウェッブ夫妻。劇作家バーナード=ショー。
改良主義的。ゆっくりでいいから改善。
↓↓
・労働代表委員会
選挙で議席数を獲得するまでに。
↓↓
労働党(現在まで続く)
合法的。穏健。議会を通じて社会改革をめざす改良主義。民主的な手段。


31ー2 帝国主義フランス
①仏・第三共和政の混乱

・第三共和政(1870/71~1940)

二月革命(1848)の結果、王様がいなくなった。=第二共和政になった。男性普通選挙の実現。
↓↓
ナポレオン3世の第二帝政でまとまる。普仏戦争で捕虜に。
↓↓
第三共和政ができるが混乱。

ブーランジェ事件
陸相ブーランジェ。反議会主義的運動。

ドレフュス事件
ユダヤ系将校ドレフュスがスパイ容疑で逮捕。⇒冤罪だった。仏軍部が隠蔽。反ユダヤ感情をあおる。⇒国内世論が批判。エミール・ゾラ『私は弾劾する』⇒ドレフュスは無罪に。釈放。
↓↓
シオニズム
ユダヤ人国家を設立しようとする運動。

②仏・労働運動
社会主義運動。

サンディカリズム
議会の否定。英のような議会ではなく、労働者による直接行動主義。(フランス革命のように自由平等は自分たちで勝ち取るんだ。)

↑↑(対立)
フランス社会党(統一社会党 / 社会党)
議会を重視。社会主義派が結成。

 


31ー3帝国主義ドイツ

①ビスマルクの辞職
皇帝:ヴィルヘルム1世(ビスマルクが仕えていた)⇒フリードリヒ(病気で100日で交代)⇒ヴィルヘルム2世

皇帝ヴィルヘルム2世⇒独も植民地を求めて外に出るべき。
・ビスマルク⇒外交でやっと収めたのに。反対。
意見衝突。⇒ビスマルク辞職(1890)

<ヴィルヘルム2世の対外政策>
海軍の大拡張「ドイツの将来は海上にあり」⇒英と対立。

パン=ゲルマン主義
パン=「広げる」の意味。ゲルマン人(ドイツ系民族)(オーストリア)との連携。⇒ロシアと対立。
バルカン半島→小アジア→ペルシア湾へ。独から東南方向。

独・3B政策(さんびーせいさく)
ベルリン、ビザンティウム、バグダードを接続する。
バグダード鉄道の建設を考えた。⇒もし実現すれば海で英と対立。また、バルカン半島を狙うロシアとも対立する・・。

(cf英・3C政策。ケープタウン、カイロ、カルカッタ)

②独の労働運動

世界初の社会主義
ドイツ社会主義労働者党

社会主義者鎮圧法
ビスマルクは警戒し、この労働者党を非合法化した。せっかく統一したドイツが資本家と労働者に分裂するのを避けたかったから。⇒国が守ると主張。

ビスマルク退陣
↓↓
ドイツ社会民主党
「復活のチャンスだ!」名前をこれに変える。マルクス主義理論を採用。暴力革命。

徐々にこちらへ
↓↓
修正主義
ベルンシュタイン。議会を通じて社会主義化を提唱。改良主義。
(英の労働運動を参考にした。)

 


31ー4 帝国主義ロシア
①近代化で生まれた社会のひずみ
ロマノフ朝(皇帝独裁政治)
穀物を輸出して産業革命したい。⇒仏資本の導入。(露仏同盟)⇒産業革命の本格化
↓↓
シベリア鉄道(1891)
中国方面に進出したい。全長9300㎞。
(ウラジオストク(東)からモスクワ(西)まで)
ペテルブルグ(西端)

中国東北をめぐって日本と衝突。⇒日露戦争(1904)

血の日曜日事件(1905)
戦争反対の市民デモ。軍隊が発砲。ニコライ2世。
↓↓
第1次ロシア革命(1905)
労働者中心に暴動・スト。
↓↓
都のペテルブルグで、ソヴィエト(評議会)が成立=各地の工場の代表者会議。
↓↓
戦争終結
・ポーツマス条約(1905)

戦争は終わったが革命は終わらない。

・「十月宣言」(革命を終わらせる)
首相:ウィッテ
(民主的な、自由主義的な改革を行う)
・ドゥーマ
(国会)を開設。
・憲法制定。⇒立憲民主党の結成。(お金をもっている人たち)

改革が落ち着くとウィッテは首になった。
↓↓
ストルイピンの改革
ドゥーマ(国会)を解散。ミール(農村共同体)を解体。⇒国内は混乱。

②ロシアの労働運動

ロシア社会民主労働党
2つの社会主義政党に分裂(この2つは労働者を代表)
↓↓
1. ボリシェヴィキ(指導者:レーニン)プレハーノフ
革命家による武装革命。(少数で一気に壊す。)

2. メンシェヴィキ
ブルジョワ民主主義革命。(多数でゆっくりで革命する。)

社会革命党
ナロードニキの流れをくむ。こちらは農民を代表。


31ー5 帝国主義アメリカ
①世界第一位の工業生産数
1890年代。米が世界No1に。
一部の富裕層が独占。
↓↓
カリブ海政策(20C初)
米がいよいよ外へ出ていく。
↓↓
・第1回パン=アメリカ会議
「アメリカの製品を買いなさい」。中南米(ラテンアメリカ)の国々に指導。

革新主義
米国内では政治経済の独占を規制。経済自由化。

・フロンティアの消滅(1890)
白人入植者が全域に広がった。

ーーーーーーーーーー

カリブ海政策
二人の大統領が推進。マッキンリーとS・ローズヴェルト。

25代・マッキンリー大統領(任1897~1901)

キューバ独立運動1895
キューバはスペインから独立を試みる。
↓↓
そんなときハバナ湾で米艦隊メイン号が撃沈。米はスペインのしわざとしてスペインに戦争をしかける。
↓↓
アメリカ=スペイン(米西)戦争(1898)
カリブ海へ進出。中南米に影響力のあったスペインと戦う。
〇米 VS 西✕
↓↓
米はフィリピン、グアム、プレルトリコという西の植民地を獲得。
キューバを独立させて保護国化。
↓↓
さらに太平洋へも進出。
ハワイ併合(1898)
(※米西戦争の結果ではなく単独で。)

門戸開放宣言(1899)
国務長官 ジョン=ヘイ
中国市場進出をも狙う。門戸開放、機会均等、領土保全。

ーーーーーーーーーー

26代・セオドア・ローズヴェルト大統領(任1901~09)

「カリブ海政策」を引き続き推進。

・「棍棒外交」(20C初)
口調は穏やかに、棍棒をたずさえて話す。(威嚇)
↓↓(例)
無理やりパナマをコロンビアから分離・独立
↓↓
パナマ運河の建設(1904~1914)
中米と南米の間。カリブ海と太平洋を接続。

ーーーーーーーーーー

③ウィルソン大統領時代の変化

28代・ウッドロー=ウィルソン大統領
・米国内「新しい自由」
弱者救済。

・対外「宣教師外交
「アメリカと同じ民主政治をすればアメリカと同等に発展できるよ」
米風の政治を世界に伝える。それが米国の義務。
現在でも米は独裁政治を嫌う。世界へ干渉する口実。

 


・【32】世界分割と列強の対立
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世界史タイトル一覧


<参考動画>
【トライイット公式】
・高校世界史B(映像授業)【31】□⇒
高校世界史B【タイトル一覧】□⇒

 

世界史【30】アジア諸地域の植民地化

世界史【30】アジア諸地域の植民地化(トライ高校世界史B)


30ーキーワード
<東南アジア>
・仏⇒仏領インドシナ(ベトナム・カンボジア・ラオス)
・蘭⇒オランダ領東インド(インドネシア)
・英⇒マレー連合州(マレーシア)、海峡植民地=シンガポール、ペナン、マラッカ
<インド>
・英⇒印:シパーヒーの反乱(1857)⇒ムガル帝国滅亡(1858)⇒インド帝国(1877)
<オスマン帝国>
・アブデュル=メジト1世「タンジマート(恩恵改革)」
・ミドハト=パシャ「ミドハト憲法」(1876)
<他>
・タバコボイコット運動(イラン)
・ウラービー運動(エジプト)


30ーガイダンス(1~6)
・東南アジア・・仏・蘭・英。(ある思惑が。。)
・インド・・英(英仏の戦争に英が勝ったため単独支配)
英本国ではなく英東インド会社(貿易会社)がインド経営をする。(ある変化が。。)
・西アジア・・オスマン帝国の衰退・近代化。イラン・アフガニスタンなど。


30ー1  仏のインドシナ進出

<ベトナム・カンボジア・ラオス>
仏(ナポレオン3世)がインドシナ(現ベトナム・カンボジア・ラオス)に進出。

・阮朝(げんちょう)ベトナム
建国:阮福映(げんふくえい)。仏宣教師ピニョー支援。
清の朝貢国(弟分)。清からは越南国(えつなんこく)と呼ばれる。

仏のインドシナ進出理由⇒アロー戦争で仏は中国進出を始めた。中継基地が欲しかった。
↓↓
仏越(ふつえつ)戦争。〇仏ナポ3世VS越✕
仏・サイゴンを獲得。カンボジアを保護国化。

ユエ条約・・ベトナム保護国化。
↓↓
清がベトナムの宗主権(指導する権利)を主張。(朝鮮の時と同じ)
↓↓
清仏戦争(〇仏VS清✕)(1884~5)
天津条約・・清はベトナムの宗主権を放棄。
↓↓
仏領インドシナ連邦
(1887~1945)
(現ベトナム・カンボジア・ラオス)

 


30ー2 蘭・英の進出

<インドネシア>

オランダのジャワ・スマトラ(インドネシア)植民地化=オランダ領東インド

・イギリス=オランダ協定
マラッカ海峡を境界に北は英、南は蘭と分けた。

・ジャワ戦争(1825)〇蘭VSジャワ✕⇒蘭は財政窮乏に

強制栽培制度(1830)
商品作物(コーヒー)⇒ヨーロッパに販売。
オランダ産業革命の資金源になる。

・アチェ戦争(1873)
スマトラ島の北端。✕アチェ王国VS蘭〇⇒オランダ領東インド支配(現インドネシア)

ーーーーーーーーーーーーーーーー
・英のマレー半島進出
<マレーシア>
英が東南アジアを植民地化するワケは・・
↓↓
英植民地のインドと清をつなぐために(海回り)中継基地としてマレー半島が必要。

ぺナン、シンガポール、マラッカの獲得=海峡植民地。

マレー連合州。
・錫(すず)。華僑
・ゴム。印僑。
インドや中国から移民。

英⇒ミャンマー(ビルマ)に侵略。
ビルマ(ミャンマー)戦争
コンバウン朝を滅ぼしインド帝国に併合。


30ー3 英 東インド会社のインド経営

<インド>
プラッシーの戦い(1757)
インド・ベンガルをめぐって 〇英VS仏✕

イギリス東インド会社(貿易会社)
インド北東・ベンガル(豊かな土地)の徴税権を得る。

イギリスインド会社の商業活動停止⇒インド統治機関へと移行。⇒各地戦争へ。。

南・マイソール戦争、中デカン高原・マラーター戦争、北西パンジャーブ・シク戦争。あとはムガル帝国のみ。。

<征服地への税制>
・ザミンダーリー制
地主・領主から直接地税を徴収
・ライヤットワーリー制
自作農民から直接地税を徴収

徴税に加え、プランテーション経営もするようになる。
茶、アヘンの栽培。

・シパーヒーの反乱(1857~59)
シパーヒーとはイギリス東インド会社に雇われたインド人傭兵(ヒンドゥー教徒+イスラム教徒)。薬包に牛と豚の脂を使っていると噂。

デリー城を占拠。ムガル皇帝を擁立
↓↓
インド大反乱に発展。
↓↓
英本国軍が鎮圧。ムガル帝国が滅亡。
↓↓
イギリス東インド会社は解散。統治権は英本国に移る。(=英はただ同然でインドを手に入れる形になった。噂は本国が流した・・?)

↓↓

・インド帝国1877~1947)成立
初代インド皇帝 ヴィクトリア女王
(ディズレーリ保守党内閣)

植民地なのに「帝国」と付いているのは、他のヨーロッパ諸国に向けた、英はインドを重要視しているというメッセージ。触れたらあきまへんえ・・の威嚇。

・分割統治
保守的な藩王国を懐柔。間接統治。(=農民の怒りは地主へ行く。英本国には行かない。)

 


30ー4 オスマン帝国の衰退

<アラビア半島>
・アラビア半島自立の動き

ワッハーブ運動
ムハンマド時代のイスラーム教復帰を目指す。
サウード家と結んでワッハーブ王国建設。都:リヤド

エジプトのムハンマド・アリーの攻撃で滅亡。
⇒アラビア半島の自立は失敗。

 

<エジプト>
・エジプト自立の動き
仏・ナポレオン1世のエジプト占領(1798~99)

ナポレオンはエジプト先住民(アラブ人)にオスマン帝国(トルコ人)への反抗を呼びかけた。

・ムハンマド=アリー
エジプトからナポレオンを追い出す。オスマン皇帝に変わってエジプト総督の地位を授かる。エジプト近代化を目指す。

オスマン帝国に要求。

第1次エジプト=トルコ戦争(1831~33)
オスマン帝国にシリアの領有を要求し、開戦。
〇エジプト VS トルコ✕
⇒シリアを獲得

第2次エジプト=トルコ戦争(1839~40)
エジプトとシリアの世襲権要求。
△エジプト VS トルコ
⇒シリアを返還。エジプトとスーダンの世襲権は獲得。

 

・スエズ運河 開通(1869)エジプト
(仏・技術者)レセップス
(英)ディズレーリ内閣。スエズ運河会社の株を買収。支配権獲得。

地中海からインド洋に直接行ける。

 

ウラービー運動(1881)(エジプトの反英運動)
「エジプト人のためのエジプト」英に反乱するが、鎮圧される。
↓↓
英はエジプトを保護国化する。植民地化。

 


30ー5 オスマン帝国の近代化

<オスマン帝国>
・アブデュル=メジト1世

「タンジマート(恩恵改革)」
皇帝が率先して近代化。上からの改革運動。司法、行政など。

非イスラムへの平等課税。法的にも。

クリミア戦争(1853~56)
〇オスマン帝国 VS ロシア✕
英・仏・サルディーニャ。

タンジマートの成果が出てトルコは勝利。しかしトルコは英・仏に借金。財政面では英仏の従属状態に・・。

 

・アブデュル=ハミト2世

宰相ミドハト=パシャ

・ミドハト憲法(1876)
アジア初の憲法。(大日本帝国憲法(1889)より13年早い。)立憲君主制への移行を目指した。皇帝の独占ではなく議会で話し合いをしよう。

 

ロシア=トルコ(露土)戦争(1877)
↓↓
アブデュル=ハミト2世が、皇帝の力を制限されるのを嫌ってミドハト憲法を停止。

宰相ミドハト=パシャを解任(1877)。戦争の責任を押し付けて島流しに。。

結局、皇帝独裁政治が変わらぬまま、英仏に財政面で頭が上がらないまま。。

 


30ー6 イラン・アフガニスタンの植民地化

<イラン>
・イランをめぐって英VS露
イランの植民地化。

・(イラン)カージャール朝(1796~1925)
北にはカスピ海、南にはペルシア湾。
北からロシアが狙う・・。南東から英が狙う。

 

トルコマンチャーイ条約(1828)
=イランにロシアが押しつけた不平等条約

(※オスマン帝国とは関係ない。トルコマンチャーイは町の名前)

ロシアはイラン・カージャール朝にこの条約を突きつけて、アルメニアの大半を獲得。治外法権を承認。

↓↓

・バーブ教徒の乱(イスラーム教・シーア派の一派)
貧困農民中心

英・露・イラン政府に反対するも、イラン政府に鎮圧される。

 

タバコ=ボイコット運動(1891~92)(イランの反英運動)

タバコの独占販売権がイラン政府から英業者に渡される。⇒民衆はタバコをボイコット。知識人(ウラマー)らも含めた反英・反国王運動。

↓↓

鎮圧される。英露のプレッシャーは続く。イランの植民地化は避けられない。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

<アフガニスタン>

英「アフガニスタンを絶対渡したくない・・!」

英のアフガニスタン侵略。

アフガニスタンはインドの北。英はインドが大事。ロシアからの侵攻の防波堤としてアフガニスタンは押さえておきたい。
↓↓
第1次アフガン戦争(1838~42)
英・完敗(全滅)

1878 ベルリン会議
ロシアのバルカン半島方面の南下を阻止した。
↓↓
そうするとロシアは違う地域から降りてくるかも・・。やばい。アフガニスタンにも来るかも。
↓↓
第2次アフガン戦争1878~80)
今度は英勝利。アフガニスタンを保護国化。

 


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【トライイット公式】

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【29】中国と朝鮮の植民地化

トライイット高校世界史B【29】/47 中国と朝鮮の植民地化


【清】
・アヘン戦争(1840)⇒南京条約(1842)
・アロー戦争(1856)⇒天津・北京条約(1860)
↓↓重税
・太平天国の乱(1851~64)洪秀全「滅満興漢」
・洋務運動(1860~90)「中体西用」
【朝鮮】
・江華島事件(1875)⇒日朝修好条規(1876)
・壬午軍乱(1882)⇒閔氏が日から清に傾く。
・甲申政変(1884)開化派(親日)クーデター⇒清に制圧される。
・甲午農民戦争(東学党の乱)(1894)⇒日清戦争(1894)⇒下関条約(1895)⇒三国干渉(1895)


29-ガイダンス
18C後~19C
<中国>
・英が産業革命⇒市場を求めて中国(広い領土・多い人口)に進出。当時、中国は銀であふれて世界一お金持ち。

・英は中を武力で開国⇒アヘン戦争・アロー戦争⇒賠償金から農民への重税へ。

・ロシアの南下⇒洋務運動(国内改革)。

<朝鮮>
・日本が朝鮮進出。朝鮮が弟。兄貴分の中国と対立。


29-1  アジア三角貿易とアヘン戦争
18C。清の4康熙帝、5雍正帝、6乾隆帝の全盛期は過ぎていた。

中国の状況
・白蓮教徒の乱(暴動)(1796~1804)
・貿易港は広州1港に限定。
・公行(こうこう)=貿易独占の特許商人組合。

英と清(中国)は貿易関係。
(片貿易)・・物と銀の交換
・清⇒英 茶・陶磁器
・英⇒清 銀
「英の銀がなくなる・・そうだ!」
 ↓↓
(アジア三角貿易)・・物々交換
・清⇒英 茶・陶磁器
・英⇒印 綿製品
・印⇒清 アヘン(お茶代をアヘンで支払う)⇒中毒⇒需要増大⇒アヘン密輸。支払いは銀で⇒清から銀が流出⇒英銀の回収成功。

 

東インド会社の中国貿易独占権廃止⇒民間貿易会社も中国へ行けるようになる。⇒アヘンを売りにいく。

英から使節(英が自由貿易を求める⇒✕)
・マカートニー・・乾隆帝に謁見
・アマースト・・謁見できず⇒力づくでやるしかない
 ↓↓
林則徐(りんそくじょ)
・アヘンの没収と焼却など
 ↓↓
英は「待ってました・・!」これを口実に戦争をしかける。
アヘン戦争(1840~1842)
清が圧倒的に敗北
 ↓↓
南京条約
(1842)
・1港(広州)⇒5港に。+上海、厦門(あもい)、福州、寧波(にんぽう)。中国の南側
・公行廃止
・英に香港を割譲
・賠償金の支払い⇒民衆に重税

・租界の設置。外国人居留地。初めて上海に設置。

<不平等条約>
・治外法権の承認
・関税自主権の喪失=安い英製品をそのままの値段で売らなければいけない。
・他国とも不平等条約。
対英 虎門寨追加条約 こもんさい
対米 望厦条約 ぼうか
対仏 黄埔条約 こうほ


29-2.アロー戦争

「戦争に勝ったけど貿易でもうからないな。港の数増やす?」

アロー号事件(1856)
アロー号は英の国旗を掲げていた。英を侮辱している!という口実。英は仏・ナポレオン3世を誘って戦争をしかける。
↓↓
アロー戦争(1856~1860)
↓↓
天津条約
清が発砲してしまう。戦争再開。
↓↓
英・仏軍が北京占領。皇帝の離宮・円明園(えんめいえん)を破壊。(伊カスティリオーネが設計。ヴェルサイユ宮殿を手本)
↓↓
北京条約(1860)
・外国公使の北京駐在(大使館)⇒総理各国事務衙門(がもん)(=外務省)の設置。
・キリスト教布教の自由。
・南京を含む10港の開港。+天津。
・英に九龍半島南部を割譲
・賠償金⇒重税へ

 

アヘン(1840)アロー(1856)戦争による農民への重税
↓↓
太平天国の乱
(1851~1864)
洪秀全。「滅満興漢(めつまんこうかん)」

・「天国を樹立する。清(満州人)は滅びるべきだ。」キリスト教の影響。拝上帝会(キリスト教の結社)。太平天国の建国。南京を占領⇒天京(てんけい)。

・天朝田畝制度(てんちょうでんぽ)。土地を均等に配分。地主廃止。
・男女平等、纏足(てんそく)・辮髪(べんぱつ)廃止
↓↓
地主が反対。義勇軍・郷勇(きょうゆう)を作る。
・湘軍(しょうぐん)・曾国藩(そうこくはん)
・淮軍(わいぐん)・李鴻章(りこうしょう)

常勝軍・・ウォード(米)、ゴードン(英)
↓↓
太平天国の乱は鎮圧される。

ロシア「ふーん、中国今弱ってるな~・・」


29-3. ロシアの極東南下・中国洋務運動。
★ロシアの極東南下
4つの条約
①アイグン(愛琿)条約(1858)露と清
ロシア・東シベリア総督:ムラヴィヨフ
黒竜江(こくりゅうこう)(=アムール川)以北をロシアとする。
海岸線まであと少し。

②北京条約(アロー戦争の調停をした代償)(1860)露と清
沿海州(えんかいしゅう)の獲得。(ついに海岸線にたどり着いた!)(ウスリー江以東を獲得。要塞ウラジヴォストーク港を建設)

③樺太・千島交換条約(1875)露と日
(対日)ロシアは樺太全島を獲得。沿海州の真向かい。千島を日本にあげる。

④イリ条約(1881)露と清
中央アジア方面に降りるときに。東トルキスタンの一部。保険をかけていた。

ーーーーーーー

★中国・洋務運動(改革)(1860~1890)

中国「ロシアめ・・。このまま黙ってるわけにはいかない・・」

同治帝(摂政は母の西太后)時代
「中体西用(ちゅうたいせいよう)」
国の制(=皇帝独裁)維持にあたり、西洋の軍事・産業技術(だけ)をいる。

曾国藩・李鴻章(太平天国の乱を鎮圧した2人)
欧風な町並みに。。しかし・・清仏戦争、日清戦争のどちらも清が負ける。⇒富国強兵にはなってなかった。


29-4. 日本、朝鮮へ

★朝鮮開国と閔氏(びんし)の心変わり

19C後半。国王・高宗(こうそう)←力がない。
后:閔妃(びんひ)。奥さんの一族:閔氏(びんし)。

高宗の父・大院君(たいいんくん)が力を持っていた。⇒閔氏は面白くない。日本と組んで大院君を失脚させた。⇒日本はそれをきっかけに朝鮮進出。
↓↓
江華島事件
(1875)
日本の船が砲撃を受けた。朝鮮に開国を迫る。
↓↓
日朝修好条規
(1876)
・朝鮮・自主独立。
・3港の開港。(釜山・元山・仁川)
・日本の領事裁判権を承認

「閔氏独裁になってから日本が来るようになった・・。前の大院君の方がよかった。閔氏ひっこめ」
↓↓
壬午軍乱(じんごぐんらん)(1882)
大院君軍による閔氏への反乱。日・清が鎮圧。

清:大院君をつかまえる。閔氏を支援。
日:閔氏・朝鮮側へ多くの要求。
↓↓
閔氏は日本と手を切って清に傾く・・。

朝鮮は真っ二つに
事大党(親清)閔氏
VS
開化派(親日)留学生・金玉均(きんぎょくきん)近代化目指す。
↓↓
甲申政変
(こうしんせいへん)(1884)
開化派のクーデター。日本の武力を借りて武装蜂起。閔氏を追放。
清に鎮圧される。
↓↓
朝鮮をめぐって日本と清がバチバチに・・。

ーーーーー

★朝鮮国内の動乱と日清戦争

・西学。キリスト教。
・東学。儒・仏・道教。創始者・崔済愚(さいせいぐ)
⇒東学の信者はアジア以外、外国を嫌うように。。

甲午農民戦争(こうごのうみんせんそう)(1894)=東学党の乱
朝鮮南部。全琫準(ぜんほうじゅん)の暴動。清に助けを求める。清が出兵。日本も出兵。
↓↓
日清戦争(1894~95)日〇 VS ✕清
↓↓
下関条約
・朝鮮独立(清はもう関係ない=清は宗主権放棄)
・日本は清から台湾、澎湖(ほうこ)諸島、遼東半島を獲得。
・開港場での企業の設立
↓↓
三国干渉(1895)
ロシア「おい日本。朝鮮通って何中国に来ようとしてんだ・・。その遼東半島はオレが狙ってるんだよ。」
ロシア・独・仏がクレーム。遼東半島は清に返還。

閔妃はロシアに接近。⇒日本は閔妃を殺害(1895)⇒朝鮮をめぐって日本とロシアとの関係悪化・・。

 


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【28】19世紀の欧米諸国(3)文化史

世界史【28】19世紀の欧米諸国(3)文化史

<19Cの文学>
古典主義・・形式的な美しさ。
・ゲーテ(独)『若きウェルテルの悩み』『ファウスト』

ロマン主義(独)・・個性や感情を重視。主観的。
・グリム兄弟『ドイツ語辞典』(方言)グリム童話。
・ハイネ『歌の本』革命詩人。七月革命。
・ヴィクトル=ユゴー(ユーゴー)『レ=ミゼラブル』虐げられる人々。
・バイロン。ギリシア独立戦争に義勇兵として参戦。

写実主義(リアリズム)・・ロマン主義を否定。客観的。
・スタンダール『赤と黒』仏・七月革命
・バルザック『人間喜劇』
・トルストイ『戦争と平和』ナポレオン戦争中のロシア
・ドストエフスキー『罪と罰』(露)
・ディケンズ『二都物語』イギリスの下級社会。
↓↓
自然主義・・客観性+社会問題を重視。
・イプセン『人形の家』女性解放
・モーパッサン『女の一生』
・エミール=ゾラ『居酒屋』ドレフュスの冤罪事件(仏)


<19Cの美術>
古典主義絵画(19C前)・・形式的な美しさ。
・ダヴィド『ナポレオンの戴冠式』

ロマン主義絵画
・ドラクロア『民衆を導く自由の女神』。七月革命。ギリシア独立戦争でギリシア応援。

自然主義絵画
・ミレー『晩鐘(ばんしょう)』『落ち穂拾い(おちぼひろい)』

写実主義絵画
・クールベ『石割り』。ナポレオン3世失脚後、パリ・コミューンにも参加。

印象派・・戸外制作。光。
・マネ『草の上の食事』『笛を吹く少年』
↑↑(手法を取り入れた)
・モネ『印象・日の出』『睡蓮』
・ルノワール『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』

後期印象派
・セザンヌ『赤いチョッキの少年』『サン=ヴィクトワール山』
・ゴッホ『自画像』『ひまわり』


<19Cの音楽>

バロック音楽

ドイツ古典派音楽
・ベートーヴェン

ロマン主義音楽・・感情を込める。
・シューベルト『美しき水車小屋の乙女』
・ヴァーグナー(ワグナー)『ニーベルングの指輪』ゲルマン民族の物語。楽劇。ヒトラーが愛した。
・ショパン『革命』仏・七月革命の影響で祖国ポーランドが独立を求めてロシアに反乱、鎮圧された。怒りを込めてこの曲を作った。


<19Cの哲学>

ドイツ観念論(カントが始めて⇒ヘーゲルが完成)
・ヘーゲル 弁証法哲学
↓↓
史的唯物論
「歴史の動き方」に法則を持たせる
・マルクス

功利主義・・利益主義
・ベンサム「最大多数の最大幸福」多数決
↑(反対)
・ジョン=ステュアート=ミル「幸福の中身・質にも注目」

実証主義
・コント 社会学の祖。科学的な方法を哲学に取り入れた。因果関係を見つけていく。


<19Cの社会主義思想>
資本家と労働者の対立

空想的社会主義
・ロバート=オーウェン 社会主義(労働者を助ける)。工場法の制定に尽力。優しさだけでは根本的な解決にならない。
↑↑(批判)
科学的社会主義
・マルクス、エンゲルス『共産党宣言』「工場から資本家を追い出して、利益は労働者で分配すればいい」「プロレタリア(労働者)よ、団結せよ」


<19Cの経済・歴史・法学>
(経済学)
歴史学派経済学
・リスト(独)英に対抗して保護貿易を主張。英は自由貿易を求めてくるが、英の思うツボだ。関税をかけて独国内を守ろう。ドイツ関税同盟の結成。ドイツ統一に尽力。

(歴史学)
近代歴史学
・ランケ 史料批判を通して実証的・科学的に史実を求める。

(法学)
・サヴィニー「歴史法学」の創始


<19Cの科学・技術>
(物理学)
・ファラデー 電磁気学の発展
・マイヤーとヘルムホルツ「エネルギー保存の法則」を発見。ガソリンエンジン。
・レントゲン X放射線の発見。第一回ノーベル物理学賞。

(化学)
・キュリー夫妻 ラジウム、ポロニウムを発見。

(生物)
・ダーウィン『種の起源』進化論を発表。人は猿から進化した。

(医学)
・パストゥール 狂犬病の予防接種
・コッホ 結核菌・コレラ菌を発見

(技術・発明)
・ノーベル ダイナマイト。
・モース(モールス)電信機。モールス信号。
・ベル 電話機。
・マルコーニ 無線電信。
・エディソン(米)発明王。蓄音機。白熱電灯。映画。


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