【41】米ソ冷戦の時代
(1)第二次世界大戦後のヨーロッパ世界
(2)冷戦の始まり
(3)米ソ両陣営の軍事ブロック
(4)中国と朝鮮半島の行方
(5)東南アジア諸地域の独立
(6)南アジア・西アジアの独立
(1)第二次世界大戦後のヨーロッパ世界
ポイント①西ヨーロッパ世界の動向
世界大戦の痛手から復興を目指す
<イギリス>
チャーチル
→アトリー内閣(任1945~1951)労働党
・重要産業国有化(イングランド銀行、石炭など)
・社会福祉制度の充実
「ゆりかごから墓場まで」
・エール、イギリス連邦離脱
アイルランドと改称
<フランス>
・第四共和政(1946~1958)
議会制内閣を採用
→フランス共産党が勢力拡大
<イタリア>
・王政廃止
国民投票で王政が廃止され、共和政へ
・イタリア共産党
西欧最大の共産党
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ポイント②東ヨーロッパ世界には大きな変化が!?
忍び寄るソ連の影響力
<東欧>
ソ連のおかげでナチスを追い出せた。なのでソ連の影響を受ける。ソ連の衛星国に。(言いなりに)
↓↓
<人民民主主義>
・ポーランド、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、アルバニア
・ユーゴスラヴィア
指導者:ティトー(自力でナチスを追い出した。ソ連とは距離を置く)
<「鉄のカーテン」演説>
英・元首相チャーチル
シュテッティン(バルト海)からトリエステ(アドリア海)まで
→ソ連の「鉄のカーテン」
(2)冷戦の始まり
ポイント①アメリカの対ソ封じ込め政策とは?
ソ連の影響力拡大を防げ
(政治対立)
<資本主義陣営(アメリカ中心)>
封じ込め政策
・トルーマン=ドクトリン(トルーマン宣言)
ギリシア、トルコを援助
両国の共産主義化を阻止
↓↓ 具体的なプラン
・マーシャル・プラン(ヨーロッパ経済復興援助計画)
国務長官:マーシャル
全ヨーロッパ対象の経済援助を表明。
<社会主義陣営(ソ連中心)>
・コミンフォルム(共産党情報局)の発足
ソ連がリーダー。東欧7カ国+伊仏の共産党。
他国に指示を出す。
途中、ユーゴスラヴィアを除名
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ポイント②資本主義陣営に衝撃がはしる!
共産党クーデタが発生
<資本主義陣営の動揺>
・チェコスロバキア=クーデタ
共産党クーデタで当時の大統領が辞任
資本主義国→共産党政権が発足
(ナチスからチェコを解放したのはソ連だったため。)
↓↓
・西ヨーロッパ連合条約(ブリュッセル条約)
英・仏・ベネルクス3国(オランダ・ベルギー・ルクセンブルク)の5カ国の軍事同盟
(3)米ソ両陣営の軍事ブロック
ポイント①ドイツをめぐるトラブルの発生!
東西ドイツへの分裂は回避不可能!
<東西ドイツの対立>
・西側管理地区・通貨改革(米英仏)
独立の準備を始める(ソ連に無断)
→ソ連がベルリン封鎖
西ベルリンへの交通を封鎖
↓↓
米は1年間、空輸で物資を運ぶ
↓↓
ベルリン封鎖解除。東西ドイツ、それぞれ独立。
・ドイツ連邦共和国(西ドイツ)
首相:アデナウアー(任1949~)
奇跡の経済復興
・ドイツ民主共和国(東ドイツ)
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ポイント②米ソ両陣営の経済・軍事同盟の成立
ますます対立を深める米ソ両陣営の行方・・
<東西両陣営の対立>
(経済対立)
・ヨーロッパ経済協力機構(OEEC)(資本主義)
マーシャル・プランの受け入れ機関
VS
・コメコン(経済相互援助会議、COMECON)(社会主義)
ソ連と東欧6カ国
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(軍事対立)
・北大西洋条約機構(NATO)
アメリカ中心に12カ国加盟
西ドイツ再軍備→NATOに加盟
VS
・ワルシャワ条約機構
ソ連の核実験成功。アメリカに次ぐ2番目の核保有国に。
ソ連中心の軍事同盟。NATOに対抗。
(4)中国と朝鮮半島の行方
ポイント①国民党vs共産党
第二次世界大戦後、中国を支配するのはどっち?
<内戦(国共内戦)>
・中国共産党
指導者:毛沢東
地主の土地所有を廃止
→農民からの指示拡大
VS
・中国国民党
指導者:蒋介石
→国共内戦に敗北
中華民国政府を台湾へうつす
・中華人民共和国の成立(1949)
首都:北京
国家主席:毛沢東(任1949~1959)
(中国共産党・党首)
首相:周恩来(任1949~1976)
・中ソ友好同盟相互援助条約(1950)
軍事、経済の同盟
・中華人民共和国の承認
建国直後にソ連、東欧、インドが承認
・土地改革
大地主から土地を没収→農民に分配
・第1次五カ年計画(1953~1957)
ソ連の援助。
重工業の優先、農業の集団化
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ポイント②朝鮮半島の分断化
現在まで続く南北戦争の分断の原因とは?
日本の敗戦。朝鮮から撤退。
↓↓
<米ソの分割占領>
・北緯38度線
・大韓民国(韓国)
首都:ソウル
初代大統領:李承晩(りしょうばん/イ・スンマン)
・朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)
首都:ピョンヤン
初代首相:金日成(きんにちせい/キム・イルソン)
(5)東南アジア諸地域の独立
ポイント①ベトナムの独立を認めないフランス!
インドシナ戦争の勃発とその後の展開
<戦後のベトナム>
・ベトナム独立同盟(ベトミン)
指導者:ホーチミン(社会主義)
↓↓
・ベトナム民主共和国の成立
ホーチミン
↓↓
仏は認めない。日本撤退後は仏が再度支配する。軍事侵攻。
↓↓
<インドシナ戦争(1946~1954)>
仏✕ VS 〇ベトナム
・ベトナム国の成立(南ベトナム・仏の傀儡国家)
首都:サイゴン
主席:バオダイ
・ディエンビエンフーで仏軍が大敗
ジュネーヴ会議(1954)
ジュネーヴ休戦協定・・北緯17度線を暫定的な軍事境界線
↓↓
慌てたのはアメリカ。。このままでは社会主義になる・・。
・東南アジア条約機構(SEATO)の結成
反共軍事同盟
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ポイント②ベトナム以外の東南アジアの独立
旧宗主国からの独立を達成!
<東南アジアの諸島部>
・インドネシア共和国独立
首都:ジャカルタ
初代大統領:スカルノ大統領(任1945~1967)
インドネシア国民党
・フィリピン共和国独立
首都:マニラ
<東南アジアの大陸部>(仏から独立)
インドシナ戦争で仏が負けて出ていった
↓↓
・カンボジア独立
首都:プノンペン
・ラオス独立
首都:ビエンチャン
<東南アジアの大陸部>(英から独立)
・マラヤ連邦独立
・ビルマ独立
(6)南アジア・西アジアの独立
ポイント①インドの独立達成!
統一インドを主張し続けたガンディーは・・
<インド独立>(1947)
・インド連邦→インド共和国
首相:ネルー(国民会議派)(任1947~1964)
・パキスタン共和国独立 イスラム教徒
総督:ジンナー(任1947~1948)
(全インド=ムスリム連盟)
(※パキスタンは東・西に飛び地だった。東パキスタン→後のバングラデシュに)
・スリランカ(セイロン)独立
・第1次インド=パキスタン戦争(1947~1949)
カシミール帰属問題(インド北)
住民はイスラーム教徒。王はヒンドゥー教徒。
・ガンディー暗殺(1948)
戦争をやめるように訴えた。
同じヒンドゥー教徒に弱腰だと言われ、暗殺される・・。
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ポイント②西アジア諸地域の動き
戦後も欧米諸国の思惑に振り回される中東
<イラン>
WW2中、王朝パフレヴィー朝は英米にすりよる外交。(親米・親英)
石油を英米に安く渡していた。
↓↓
WW2が終わると
・首相:モサデグ(任1951~1953)
石油を国有化=資源ナショナリズム
「石油はイランのものだ!」
→英の石油会社の施設を接収
→国王派のクーデタで失脚
↓↓
・国王パフレヴィー2世
「上からの近代化」を推進(英・米の支援)
貧富の差が拡大
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<パレスチナ>(国ではなく地域)
アラブ人(多)、ユダヤ人(少)が住む。
英が委任統治していたが放棄
↓↓
・アラブ諸国連盟の結成
(アラブ連盟)
↓↓
パレスチナ分割案が国連総会で可決
パレスチナをユダヤ人地域とアラブ人地域に分割。
面積は半分ずつ。ユダヤに有利に。
↓↓
イスラエル建国(ユダヤ人国家)(1948)
↓↓
アラブ人が不満。
・パレスチナ戦争(第1次中東戦争)(1948~1949)
イスラエル+米〇 VS ✕アラブ諸国連盟
↓↓
100万人のパレスチナ難民
(→イスラエルに追い出されたアラブ人)