【46】経済危機と冷戦の終結 – 歴史note

【46】経済危機と冷戦の終結

【46】経済危機と冷戦の終結
(1)世界的な経済危機
(2)ソ連の動向と冷戦の終結
(3)ソ連の崩壊と東欧諸国の民主化
(4)アメリカの動向
(5)西ヨーロッパ諸国


(1)世界的な経済危機
ポイント①国際経済体制の行き詰まり
アメリカ中心の経済はもう限界

<1970年代の経済的な危機>
ドル危機(ドル=ショック)(1971)
アメリカが金とドルの交換を停止
→ブレトン・ウッズ国際経済体制の崩壊

・第1次石油危機(オイルショック)(第4次中東戦争)

サミット(先進国首脳会議)の開催
欧米諸国が強力して世界の経済問題に対処するために協議

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ポイント②経済危機に立ち向かえ!アメリカ大統領の奮闘
ニクソン・カーター・レーガンの政治

トルーマン→アイゼンハワー→ケネディ→ジョンソン→ニクソン→フォード→カーター→レーガン→ブッシュ(父)

ニクソン大統領(任1969~1974)>共和党
・ドル=ショック(1971)
ウォーターゲート事件
民主党の事務所に盗聴器の設置を指示
→ニクソン辞任(1974)

カーター大統領(任1977~1981)>
・「人権外交」
・米中国交正常化
ソ連、アフガニスタンに軍事介入
→また米ソが対立
・第2次石油危機

レーガン大統領(任1981~1989)>
・「強いアメリカ」軍備拡張
新自由主義の提唱
「小さな政府」を目指す(=国家がお金を使わない)
国内改革と財政の再建
「もう1回経済はほったらかしにしよう」

経済摩擦(貿易摩擦)
日米間の貿易問題

「双子の赤字」
財政赤字と貿易赤字
(貯金もない、収入もない)

プラザ合意
ドル安政策を進める


(2)ソ連の動向と冷戦の終結
ポイント①ソ連の「新思考外交」
方針を転換するソ連の思惑

スターリン→フルシチョフ→ブレジネフ→2人→
ゴルバチョフ書記長(任1985~1991)>
(国内)
ペレストロイカ(改革)
ソ連の自由化、民主化

チェルノブイリ原子力発電所事故
(1986 ウクライナ)
↓↓
グラスノスチ(情報公開)

(外交)
「新思考外交」
平和に歩みよる。
・中距離核戦力(INF)全廃条約
・アフガニスタン撤退
・中ソ国交正常化

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ポイント②冷戦の終結
歩み寄る米ソ両首脳

カーター→レーガン→
ブッシュ(父)大統領(任1989~1993)>
マルタ会談(1989)
地中海マルタ島
ソ連のゴルバチョフ書記長と共に冷戦の終結を宣言
↓↓
・第1次戦略兵器削減条約(START I)
(今までは「制限」だった。今後は減らしていく)


(3)ソ連の崩壊と東欧諸国の民主化
ポイント①ソ連の崩壊
現在のロシア連邦が成立する

<ゴルバチョフ大統領(任1990~1991)>
・コメコン解消、ワルシャワ条約機構解消
・保守派クーデタ→失敗
ソ連共産党解散
・バルト3国独立回復
↓↓
独立国家共同体(CIS)の成立(1991)
安全保障・経済・文化などの面で旧ソ連各国の協力体制を目指す
ソビエト政府・・強い締め付けで各国を一つに束ねていた
CIS・・緩やかな連合で、それぞれが協力していく

ゴルバチョフ大統領辞任→ソ連消滅(1991)

ロシア連邦>(1991)
エリツィン大統領(任1991~1999)
チェチェン紛争の激化
(ロシア連邦からの独立をめざすイスラーム国家。チェチェン共和国)

プーチン大統領(任2000~2008)
チェチェン紛争の再激化。軍事で弾圧。

メドヴェージェフ大統領(任2008~2012)
プーチン大統領(任2012~現在)

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ポイント②東欧諸国の民主化
共産党一党体制が崩壊していく・・

ゴルバチョフ発言「ソ連は他の国に干渉しない」
ルーマニア、ポーランドで民主化があってもソ連は手を出さない
↓↓
東欧革命・・民主化

東欧社会主義圏の消滅(1989)>
ポーランド自主管理労組「連帯」
指導者:ワレサ(→後に大統領に)
東欧諸国初の自由選挙で「連帯」が政権を獲得

チャウシェスク処刑(ルーマニア独裁者)(1989)

ホネカー退陣(東ドイツ)
ベルリンの壁開放
東西ドイツ統一(1990)

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ユーゴスラヴィア内戦
(6つの共和国で構成)
[1]クロアティア(カトリック国)
[2]スロヴェニア(メラニア・トランプ夫人の出身地)(カトリック国)
[3]セルビア(ギリシア正教・中心的存在)
[4]モンテネグロ
[5]マケドニア
[6]ボスニア・ヘルツェゴビナ
6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字
ティトーがまとめていたが、没後、米ソ冷戦終結後、混乱。。

クロアティア、スロヴェニア両共和国、独立宣言(1991)

マケドニア独立宣言

ボスニア・ヘルツェゴビナ独立宣言(1992.3)

新ユーゴスラヴィア連邦成立
セルビア、モンテネグロのみ

ボスニア内戦(1992~1995)>
ボスニア・ヘルツェゴビナには、イスラーム教徒、クロアティア人、セルビア人の3つの民族が住む。
↓↓
ボスニアをめぐって、クロアティアとセルビアが武力干渉。
米が割って仲介に入る。

コソヴォ問題
セルビアのコソヴォ自治州でアルバニア系住民が独立運動
「自分たちはセルビア人じゃない。セルビアから独立したい」
↓↓
セルビアのミロシェヴィッチ大統領が弾圧。民族浄化。
↓↓
NATO軍、セルビア空爆(1999)

 


(4)アメリカの動向
ポイント①9.11の悲劇
「対テロ戦争」の始まり

ブッシュ(父)冷戦終結→
クリントン大統領(任1993~2001)>(民主党)

北米自由貿易協定(NAFTA)
アメリカ、カナダ、メキシコの3国で関税を引き下げ、自由貿易協定
→メキシコ農家が大ダメージ
→都市労働者が増え、賃金が下がる・・

インターネットを民間へ開放(1990年代)
元々、軍事機密だった。
↓↓
情報技術(IT)革命
コンピュータや携帯電話の発達。
→経済危機から一転、米の経済は、急成長

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クリントン→
ブッシュ(子)大統領(任2001~2009)>
同時多発テロ事件(2001/9/11)
アメリカ世界貿易センタービルに旅客機が追突
アメリカ国防総省ペンタゴンに旅客機が墜落
↓↓
「対テロ戦争」宣言の発表
アル=カーイダ(国際テロ組織)の犯行と断定
首班:ビン=ラーディン
↓↓
米軍、アフガニスタン攻撃。軍事侵攻
ターリバーン政権(イスラーム武装組織)が、アル・カーイダをかくまっている。
→ターリバーン政権が崩壊

米軍、イラク攻撃イラク戦争(2003))
サダム・フセインが大量破壊兵器を持っているとイラクへ侵攻

英・日は賛同、支援。
仏などは批判。ただの武力侵攻だ。

→フセイン政権の崩壊。
ブッシュ(子)は米の単独行動主義。
(ブッシュ(父)は湾岸戦争1991)

イラク復興支援特別措置法(2003)
小泉純一郎内閣
→自衛隊の海外派遣(イラクへ)
小泉・ブッシュ(子)は親友

2008年国際金融危機(リーマンショック)
世界的な大不況
G20(サミット)
金融に関する国際会議の開催

アフガン侵攻、イラクへの侵攻、さらにリーマンショックで、米は再び経済危機に・・

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ポイント②オバマ大統領の「核廃絶演説」
核兵器を使用した唯一の国、アメリカ

ブッシュ(子)→
オバマ大統領(任2009~2017)>
アメリカ初の黒人大統領

核兵器廃絶演説(at チェコ・プラハ)(2009)
同年、ノーベル平和賞を受賞

国連平和維持活動(PKO)非政府組織(NGO)
軍隊を紛争地域に突入させるのではなく、平和的に紛争の調停をする


(5)西ヨーロッパ諸国
ポイント①新たな経済政策へ・・・
イギリス、ドイツで起きた経済危機とは?

(イギリス)
アトリー内閣・社会福祉の充実→
サッチャー内閣(任1979~1991)>保守党
マーガレット・サッチャー
英初の女性首相
「イギリス病(慢性的な不況)」の克服を目指す

新自由主義(米・レーガンと同じ)
「小さな政府」をめざす
社会福祉の削減、国有企業の民営化、自由競争奨励

フォークランド戦争(1982)
アルゼンチン✕ VS 〇イギリス
英領のフォークランドを南米アルゼンチンが占領。
英は大軍を送り込み鎮圧。英勝利。
強硬外交

(ドイツ)
コール首相(任1982~1998)>西ドイツ→統一ドイツ
ベルリンの壁開放ドイツ統一

ドイツ連邦共和国(西独が東独を吸収する形)
首都:ベルリン

東西格差問題
→外国から安い労働力を入れて、ドイツの産業発展をめざしたが・・
↓↓
外国人労働者問題
トルコ人などの外国人労働者が多く流入
→国内のドイツ人失業者が増加
↓↓
ネオ・ナチの登場
外国人労働者を排斥

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ポイント②EUの発足
かつての社会主義諸国も参加

1967 ECの成立→1980年代 12カ国に拡大→
EU(ヨーロッパ連合)
マーストリヒト条約(オランダで締結)
欧州連合の推進を目的
経済・通貨・政治面で統合を進展
↓↓
ヨーロッパ連合(EU)の発足(1993)
本部:ブリュッセル(ベルギー)
(最寄駅は「シューマンステーション」(仏外相)「ヨーロッパは統合してくべきだ」)

ユーロの導入(統一通貨)
1999 銀行決済
2002 各国の通貨になる
→ドルに対抗する国際通貨に

・かつての東欧社会主義国も参加→20カ国に。
経済的のみ。政治的にはまだ。

 


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