【04】ローマ世界 – 歴史note

【04】ローマ世界

【04】ローマ世界
(概要)(1)領土拡大(2)内乱(3)ローマ帝国(4)キリスト教(5)ローマ文化


(1)共和制の確立と領土拡大

・王政(B8C)
ラテン人がティベル川付近にローマ(都市国家)を建設。
北方からエトルリア人が侵入。王政となる。

・共和制(B6C)
エトルリア王を追い出し、共和制となる。

元老院(国会)。貴族政治。
貴族(任期・終身)。
司会者コンスル(執政官・最高政務官)
緊急時は独裁官(ディクタトル)になる。

民会(全男性市民)

貴族(パトリキ)、平民(プレブス)
貴族だけの政治から→平民(重装歩兵)も政治参加するようになる。

護民官(平民を守るために設置。拒否権を持つ。)
平民会

(法律)
・十二表法(B5C)・・慣習法を成文化。

・リキニウス=セクスティウス法(B367)
執政官(コンスル)2人中1人を平民に。大土地所有の制限。

・ホルテンシウス法(B287)
平民会での立法が認められる。
平民が貴族と同じ権利を持つ→民主政治の完成(B3C)

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領土拡大

・イタリア半島統一(B272)

アッピア街道(軍道)
「すべての道はローマに通じる」

分割統治
植民市、自治市、同盟市、の3つに分けて統治。
扱いは段々悪くなる。格差を付けてつながるのを阻止。

・ポエニ戦争(B264~B146)
ローマ VS カルタゴ(フェニキア人植民市)

第1回(B264~B241)
ローマがシチリア島を獲得
ローマ初の属州(海外領土)

第2回(B218~B201)
✕カルタゴ・名将ハンニバル
アルプス越え。
VS
〇ローマ・大スキピオ(祖父)

第3回(B149~B146)
小スキピオ(孫)
↓↓
B1C頃、東西に領土拡大


(2)内乱の一世紀(B133~B30)

属州(プロヴィンキア)・・征服地
騎士(エクイテス)・・徴税請負人

奴隷制度の普及(戦争捕虜)
農業奴隷となる。大土地経営に利用される。

・中小農民の没落。
重装歩兵は戦費自己負担で疲弊していった。
無産市民となり「パンと見世物」を求めて都市ローマへ。

彼らが捨てた土地を使って、富裕層が大土地経営を行う。
ラティフンディア(ラティフンディウム)
↓↓
二極化

派閥闘争
閥族派(金持ち)(スラ)VS 平民派(マリウス)

 

★「内乱の1世紀」(B133~B30)
二極化が対立。

・グラックス兄弟の改革(B133~B121)
無産市民に土地を配り直そうとしたが、反対に合い失敗。

・同盟市戦争(B91~B88)
ひどい扱いを受けていた同盟市が暴動。鎮圧されるが、イタリア半島内の全ての都市に市民権が与えられた。

・スパルタクスの反乱(B73~B71)
健闘士。
↑クラッスス、ポンペイウスが抑える

・第1回三頭政治(B60~B53)
カエサル(マリウスの後継者)・クラッスス(パルティア遠征で没)・ポンペイウス(スラの後継者)

・カエサルの独裁(B48~B44)
終身ディクタトルに就任
共和主義者ブルートゥスらに暗殺

 

・第2回三頭会議(B43~B36)
オクタウィアヌス(カエサルの養子)・アントニウス・レピドゥス

・アクティウムの海戦(B31)
オクタヴィアヌス〇  VS  ✕クレオパトラ・アントニウス


(3)ローマ帝国

・帝政ローマ
オクタウィアヌス
元首政(プリンキパトゥス)(B27~284)

「アウグストゥス(尊厳者)」(位B27~14・41年間)という称号を元老院からもらうが「プリンケプス」(第一の市民、市民の代表)を自称した。
独裁の色を消していった。

・パクス=ロマーナ(ローマの平和)(B27~180)約200年間
オクタウィアヌスから五賢帝まで。

五賢帝(96~180)
・ネルウァ
・トラヤヌス(領土最大)
・ハドリアヌス(国内安定)
・アントニヌス=ピウス(平和・安定)
・マルクス=アウレリウス=アントニヌス(161~180)
『自省録』ストア哲学者
後漢「大秦国王・安敦(たいしんこくおう・あんとん)」

・季節風貿易(1~2C)
インド洋

・ローマ風都市の建設。
ロンドン、パリ、ウィーン

・土地制度
ラティフンディアから→コロナトゥスへ
奴隷→コロヌス(小作人)を使って経営する。

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3世紀の危機

★軍人皇帝時代(235~284)
50年間に26人の皇帝。混乱期
北からゲルマン人、東からササン朝ペルシアの侵入。

皇帝ウァレリアヌス(位253~260)
ササン朝ペルシアに捕まる

★専制君主制(ドミナトゥス)284~395

・ディオクレティアヌス(284~305)
専制君主制を開始
テトラルキア(四帝分治制)
皇帝崇拝の強制→キリスト教を迫害

・コンスタンティヌス帝(306~337)
ミラノ勅令(313)→キリスト教を公認
コンスタンティノープルに遷都(330)

・テオドシウス帝(379~395)
キリスト教を国教化(392)
↓↓
ローマ帝国が東西分裂(395)
↓↓
東ローマ帝国(~1453)✕←メフメト2世
西ローマ帝国(~476)✕←オドアケル


(4)キリスト教

イエス
パレスチナ(ベツレヘム)に生まれる。
当時は厳格なユダヤ教パリサイ派が浸透。

救世主(メシア)であることを自覚
神の絶対愛、隣人愛
十字架による処刑(30)
信徒はイエスがキリスト(救世主)であること、その教えを信じる。

使徒
ペトロ・・一番弟子。第一の使徒・初代ローマ教皇。
パウロ・・初めはパリサイ派でイエスを迫害、後に使徒に。東方に伝道。

『新約聖書』
『福音書』イエスの言行録。
『使徒行伝』ペテロやパウロの伝道

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キリスト教の迫害の歴史

皇帝崇拝の拒否。
・ネロ帝(64)。火事の責任をキリスト教徒のせいにした。
ペテロを処刑。

・ディオクレティアヌス帝の大迫害(303~313)

・ユリアヌス帝(4C後)
キリスト教公認後に迫害したので「背教者」(裏切り者)と呼ばれた。

カタコンベ(地下墓所)
避難所・礼拝所

ミラノ勅令で公認(313)
テオドシウス帝が国教化(392)

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キリスト教義

公会議=キリスト教の宗教会議

・ニケーア公会議(325)
正統:アタナシウス派(三位一体説)
→皇帝にとっては都合がいい。自分の発言は神の発言だと言えるから。

異端:アリウス派
→ゲルマンへ

・エフェソス公会議(431)
異端:ネストリウス派
→ササン朝・唐(景教)へ

・カルケドン公会議(451)
異端:単性論
→エジプト・シリアへ


(5)ローマの文化

★ラテン文学
ウェルギリウス『アエネイス』(建国叙事詩)
ローマの建国の歴史・神話
(オオカミに育てられたロムルスとレムス)
アウグストゥスも気に入る

キケロ『国家論』
ラテン語散文の模範。弁論。

詩人
ホラティウス
オウィディウス

★歴史
タキトゥス『ゲルマニア』
ゲルマン人は素朴。ローマ人の傲慢さを嘆いた。

ポリビオス
政体循環史観

カエサル『ガリア戦記』

リウィウス『ローマ史』
年表順

プルタルコス『対比列伝』
ギリシアとローマの英雄を比べた物語。

★自然科学
プトレマイオス 天動説(2C)→キリスト教世界で採用されていく

ストラボン『地理誌』

プリニウス『博物誌』(23~79)
百科全書。地形、地理、気候など。
火山噴火の有毒ガスを吸って亡くなる。

★哲学(ストア派)
ギリシア時代に生まれたストア派(ゼノン)を継承。
・マルクス=アウレリウス=アントニヌス『自省録』
・セネカ『幸福論』ネロ帝の師匠
・エピクテトス(ギリシア人奴隷)

★ローマ法
市民法から万民法へ
『ローマ法大全』ユスティニアヌス大帝の命でトリボニアヌスが編纂。

★キリスト教思想。
アウグスティヌス『神の国』『告白録』→中世スコラ哲学に影響。
エウセビオス→ビザンツ皇帝の王権神授説へ。

★建築
凱旋門、コロッセウム、パンテオン(万神殿)、ガール水道橋(南仏)、浴場(カラカラ帝)

★暦
・ユリウス暦
カエサルが制定。
エジプトの太陽暦を採用。1000年以上使われる。


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