【06】東南アジア前近代史
山岳や島々なので民族の侵入はあまりない。国別に見る。
(1)ミャンマー・タイ・カンボジア
(2)ベトナム
(3)マレー・スマトラ・ジャワ
〇 ミャンマー
エーヤワディー川流域。インドの隣。
1.パガン朝(1044~1299)
・ビルマ人の最初の王朝。
・上座部仏教。
東南アジア各地に仏教が広がるきっかけになった。
・✕元の侵攻で滅亡
2.タウングー(トゥングー)朝(1531~1752)
・ヨーロッパとの交易
3.コンバウン朝(1752~1885)
・ビルマ人の最後の王朝
・タイのアユタヤ朝を滅ぼす
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〇 タイ
チャオプラヤ川流域。
1.スコータイ朝(13C~15C)
・タイ人最初の王朝
・上座部仏教。
2.アユタヤ朝(1351~1767)
・中国・ヨーロッパ・日本との交易
・日本町(にほんちょう)。山田長政。(17C初)
・タイ史上最大領土
・✕ビルマ(ミャンマー)のコンバウン朝に滅ぼされる
3.ラタナコーシン朝(1782~現在)(チャクリ朝、バンコク朝)
・ラーマ1世がビルマ勢力を駆逐し建国
・上座部仏教
・21Cの現在まで続く王政国家。
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〇 カンボジア
メコン川流域。
1.扶南(1C~7C半)
・オケオ(外港)
仏像、漢の鏡、ヒンドゥー神像、ローマの金貨などが出土。
一大貿易拠点。
2.真臘(しんろう)(6C~15C)
・クメール人(カンボジア人の先祖)
・ヒンドゥー教を国教化
■ アンコール朝(802~1432)全盛期
・スールヤヴァルマン2世(全盛期の王)12C/
↓↓
・アンコール=トム(町)王都遺跡
・アンコール=ワット(寺院遺跡)
ヒンドゥー教寺院(12C)から→後に上座部仏教寺院(14C)になった。
アンコール=ワットは、カンボジアの国旗に描かれている。
〇 ベトナムの古代文明
ドンソン文化(B4C~紀元前後)
青銅器も鉄もあった。稲作。
銅鼓(どうこ)の使用。中国文化の影響。
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〇 南ベトナム・・チャンパー
貿易だけで栄えた。
チャンパー(2C末~17C)1500年間
・チャム人が後漢から独立
・海上交易で繁栄。インド、中国をつなぐ。必ず立ち寄る港。
・中国での呼び名→林邑(りんゆう)(後漢~唐)→占城(せんじょう)(唐末~清)
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〇 北ベトナム・・大越国
中国っぽい。
(中国からまとめて見ると)
大越国(だいえつこく)(11C~19C)
1.李朝(11C~13C)
・ベトナム人最初の王朝。(それまでは800年間中国の支配下にあった。)
2.陳朝(13C~14C)
・字喃(チュノム)
ベトナム文字。現在も使われている。漢字を元に作られた。
・モンゴル軍を撃退する。
↓↓
一時的に明・永楽帝の支配下に。
↓↓
3.黎朝(15C~18C)
・明を撃退してできた王朝。
・南北ベトナム統一。南のチャンパーを吸収。
4.西山朝(せいざん朝/タイソン朝)(18C~19C)
・西山(タイソン)の乱(クーデター)
〇 スマトラ島
■ シュリーヴィジャヤ王国(7C~14C)
・スマトラ南部
・都:パレンバン
・港市国家
・義浄(唐)。(インド・ヴァルダナ朝後の混乱期に訪れたあと、来訪。『南海寄帰内法伝』にシュリーヴィジャヤの記述がある。)
・大乗仏教
■ アチェ王国(15C末~1903)
・スマトラ北部
・イスラム教
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〇 ジャワ島
インドの影響(ヒンドゥー教、仏教)→イスラム教
1.マタラム朝(古マタラム)(8C~10C)
・ヒンドゥー教
2.シャイレンドラ朝(8C半~9C前)
・ボロブドゥール(大乗仏教)
3.クディリ朝(928~1222)
4.マジャパヒト王国(1293~1520)
・元を撃退
・ジャワ島最後のヒンドゥー教国家
5.マタラム王国(1580代~1755)
・イスラム教
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〇 歴史的遺産
・ボロブドゥール(ジャワ島・8Cシャイレンドラ朝)
大乗仏教の石造遺跡
・ワヤン(影絵芝居)
インド『マハーバーラタ』など
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〇 イスラーム化する島嶼部(とうしょぶ)(=大小の島々)
■ マラッカ王国(14C末~1511)
・マレー半島・・スマトラ島の真向かい
・15C半にイスラム教を受容→東南アジアのイスラム化に大きく貢献。
(影響)
↓↓
■ アチェ王国(15C末~1903)
・スマトラ島・北部
・香辛料(ナツメグ、クローヴ)
■ マタラム王国(1580代~1755)
・ジャワ島・東部